千草貴子【残り23人】


神様、もう一言オーケイですか?



苦しみの中に掴んだ最後はとても優しくて暖かくて私は目から涙が零れ落ちるのを感じた。 貴方のその掌の感触だけできっと私は、天国に行くことができたのだ。 ありがとうありがとう、そして、さよなら。

新井田を殺した時、頭の中にあったのは殺すという 私なんかが持っていたのか?って思いたくなるような殺害衝動と、 貴方への思いだった。ただ会いたかった、待つことなんて出来なかった 会いに行きたかった、触れ合いたかった。 抱きしめて、囁いて。愛なんて語れたら私はこの世の全てを受け入れられただろうけど、 そんなことが出来るわけが、なかった。 知っていたけれどひしひしと伝わった悲しみに私は触れてしまったけど。 怖くない、貴方は嫌がらないから、私を優しく突き放したから、 だから好きになった。恋した。こんなにも会いたくなった。 光子に殺されそうになって、新井田に喰らった銀の棒と光子から受けた 鉛たちは私の体を容赦なく突き破り皮膚からは血が溢れ 私は痛くてこんな痛みを受けたことが無くて何度も倒れそうになり 気絶、しそうになり、耐えた。耐えることが来た。 如何して何て聞かれたら間違いなく貴方に会いたかったから と伝えるだろう。かみさま、どうか私をあの人に会わせてなんて そんな馬鹿げた事思ってたらね、貴方は来たんだよ。 ほんとうに貴方はきた、来てくれたんだよ、 びっくりしたよ?かみさまは最後にこんな 幸せな瞬間をくれたんだね、ありがとう。 ねえ弘樹、私幸せだよ?


(こんなので終えて幸せ何ていえた私たちは愚かなのですか?)







(最後の瞬き)